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マザーフェイス

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(ストーリー)

彼女は自分の本当の名前を知らない。生後数か月、孤児院の前に捨てられていたらしい。

偶然にもそこはとても親切な孤児院で、みんな仲良く、家族のように育てられた。

そこでフェイスと名付けられ、数年が過ぎる。

最初はとても小さな発明だった。孤児院のみんなでパンを作り街で売っていたのだが、彼女の考えたパンだけが飛ぶように売れる。そんな些細な事。

10歳を迎えるころ、里親が見つかり引き取られる事となる。

寂しい気持ちではあったが、いつまでも孤児院にいられない事くらいは、すでに理解していた。

引き取られた先も、裕福で温かい人たちだった。高名な学者の夫婦らしいが子宝に恵まれなかったようだ。フェイスを自分の子供のように可愛がり、優しく時に厳しく接してくれた。

創る才能、創造の天才。彼女の才能を見出したのは、この夫婦だ。

15歳を迎えるころ、彼女の里親が、殺された。

「こいつらの発明のせいで息子が死んだ、その報復だ」と犯人は言っていた。

それを作った人が悪いのか?それを使った人が悪いのか?そもそもそんな事は関係ないのかもしれない。息子が死んだ悲しみ、怒り、それらを向ける矛先をたまたま見つけてしまい止められなくなったのだろう。

フェイスは、両親ともいえる人たちを殺した奴に、何故か同情を覚えていた。そんな自分にショックを受けてもいた。……何よりもショックだったのは、それを創ったのが、本当はフェイスだった事。

犯人を殺しながら、フェイスは言う。

「家族を大切に思うあなたの気持ちは分かりますよ。私もあなたと一緒です。

だから私はもう二度と家族を傷つけられないように、あなたの分も頑張りますね」

―――それから10年後、フェイスはマザーと呼ばれるようになり、この研究チームと出会ったのだった。

 

(目標)

何よりも大切なものは、家族だ。

あなたにとっての家族は、孤児院のみんな、死んだ里親、自分の創ったもの。

そして……ここで出会った研究室のメンバーである。

全ての人を救うことは出来ない、だからこそ近しい人間には最上の愛を注ぐべきだと、考えていた。

自分にとって絶対的なものは家族で、それらに裏切られるなんて想像もしていなかった。

犯人を見つけ、その後どうするかは……自分でも分からない。

あなたの目標は以下になる。

・犯人を見つけ、最多票にする。(10点)

・自分の潔白を証明する。(自分への投票×3点の減点)

 

(昨日の出来事)

ゾンビウィルスが完成し、上層部にその報告をした。

「二日後に受け取り人が来る」とのことをみんなに伝える。

「完成祝いに飲もうぜ!」とジョーが切り出す。

徹夜明けではあったが、興奮は収まらず会議室でパーティーが始まる。

その後は、もう悲惨なものだった。

あなたも楽しくなり飲みすぎたようだ。自分で歩けるうちに部屋に戻ろうと、一番先に会議室を後にした。

自室で少し眠ると目が覚めてしまう、ゾンビウィルス完成の興奮が再び蘇る。

可愛い我が子を誰にも渡したくないが、子供はいつか旅立つもの、仕方ない。

でも、もう一度だけ様子を見に行こう。

部屋を出ると、ギョウとサイカが見えた。酔ったサイカを介抱している様子だ。

小さくてもギョウも男の子だ、任せていいだろう。

ゾンビウィルスを見に研究室へ行く。

可愛い、可愛い。愛おしい!あなたは満足して自室へと戻り、眠りについた。

 

(証拠品)

「手の傷跡」

ジョーの手に新しい傷跡があった。昨日はなかったはずだ。

 

「???」

あなたはゼロから何かを創る天才だ。

ひとつだけ自分の思い付きで証拠品を創っても良い。

この証拠品に関してのみ、嘘を吐いて良い。

(行動の指針)

家族を疑いたくはないが、事件は起きてしまいました。

あなたは純粋に犯人を捜すと良いでしょう。

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