「ホシノ」
キャラクターシート
あなたがホシノで間違いなければ、下へスクロールして下さい。
「ホシノ」
ハレが図書室から走り去りました。お友達のペガサスが死んでしまったと知ったからです。
少し時間をおいて病室に戻ると、ハレは何も無かったような顔で「さっきはごめんね」と笑いました。
しばらくすると、白衣を着た大人が私たちを迎えに来ます。
「時間です」と淡々とした口調で言われ、私たちは勉強部屋へと移動しました。硝子に囲まれた部屋で白衣を着た大人に監視され、勉強をします。これは昔からずっと続いている日常で、私たちにとっては”当たり前”です。
そんな当たり前の日々にも疲弊するし、それでも私が楽しかったのはみんながいてくれたから。
それと大人の中にも私たちと同じ目線で怒ったり笑ったりしてくれる、マリス先生がいたからです。
タイヨウと物を創るのも大好きだし、実はふたりだけの秘密もあります。
―――夜が訪れ、いつも通りの一日が終わろうとしている。
ベッドで寝る前に4人で話している時は幸せです。
この日は何故か胸騒ぎがして、夜遅くに目を覚ましました。
ベッドを見ると、ハレとユキがいません。探しに行こうかなと思ったけど、ひとりで行くのは少し怖くてタイヨウを起こしました。
「なんだよ……こんな時間に」と最初は嫌そうだったタイヨウも事情を説明すると起きてくれました。
「もしかしたら、俺たちが隠してる”賢者の石”を取りに行ったんじゃねぇか!?」
タイヨウが、慌ててそう言います。
まさかそんな、ハレとユキが私たちの宝物を盗むなんてありえません。
でも、そんな事を言われたらやっぱり気になって、中庭に埋めた賢者の石を確認するためにタイヨウと病室を出ました。
……だってあれは、私とタイヨウのふたりだけの秘密だから。
薄暗い廊下を進み、中庭へ向かう途中、誰かが走ってきました。ハレが走って私たちとすれ違い病室へと戻っていきました。
ハレが怒っているように見えました。何があったんだろうと動揺していると、続いてユキが中庭から現れました。
「ハレに嫌われちゃったかもしれない……私は嘘をついていないの、一緒にそれを証明して欲しい」
ユキが今にも泣きそうな声で、私たちにそう言います。
私とタイヨウは、ユキが落ち着くのを少し待ち、彼女の話を聞くことにしました。
だって、ハレとユキが喧嘩するところなんて見たくないから。